*文章内のメンバー目については敬称略であることをご承知おきください。
10年後の自分とか想像なんてできなかった
10年前の僕からは今の自分がどう見えるか
乃木坂46「人は夢を二度見る」の一節である。
10年前のあの頃の自分は、乃木坂というものを知らなかっただろう。
逆に、10年前の自分はいちメンバーの卒業にここまでの寂しさを覚えることも想像出来なかっただろう。
昨年はどこか、彼女のいつか来るであろう節目に後悔しないようにと動いた1年だったかと思っている。
だからこそ、昨年の春。
同期11人で並び立った11th year birthday LIVE。
そこの現地に自分が居られなかったというのが悔しかった。
でも画面越しで見てたってあのライブはとんでもなく良かった。凄かった。
逆に現地にいたらそのままそこに墓が立つくらいには凄まじかったので、それはそれで正解だったのかもしれない。
いや、今思い起こしたらどうだろう。やっぱり悔しいかも。
でも、ただじゃ終わらせないと思っていた。
やはりこの目で見てこそだとはずっと思っていた。
幸い3期生ライブは春の話。乃木坂には夏の祭典がまだあった。
真夏の全国ツアーはその2か月に開催の一報が流れた。
その中で、一段と目を引く開催地があった。
7月22日(土).23日(日)
沖縄公演(沖縄アリーナ)
同期であり盟友である伊藤理々杏の出身地。
一番東京から距離もあり、なおかつハイシーズンで旅費も高かった。
なんなら季節柄荒天中止だってあり得る。
それでも、この地でのライブには何かが起こる予感がしてなかった。
気がつけば、照準は定まっていた。
そこで見た景色は忘れようのない景色になった。
26時間のうちわ掲げてたら山下美月さんと梅澤美波さんにレス貰いました……………
— シルキー◢͟│⁴⁶ (@YYH_silkky46) 2023年7月23日
ありがとうございました😭#真夏の全国ツアー2023
千秋楽となった東京公演、神宮球場も4日間行った。
たとえ席がステージバックだろうがなんだろうが、ここが天下分け目の関ヶ原じゃという勢いで楽天チケットの一般販売画面と格闘したのが懐かしい。
今思えば、乃木坂46・山下美月の夏がこれが最後になることを踏まえれば、沖縄に神宮と行ったこの去年の夏は間違いなく取りうる最善手は打てていた気がする。
ただそんな最善手打ってようが、何しようが結局寂しいという気持ちは変わらないし、まだどこか信じられない気持ちでいる。
ファンになって見てきたこれまでの乃木坂からの卒業というのは、どこかまだ来るべき時が来たという気持ちを持って見ていた気がするが、今回はその比ではないことはもう見えている。
卒業コンサートや卒業セレモニーというものにはありがたいことに3度ほど居合わせることが出来たが、多分それとは自分の中での意味合いが大きく違ってくると思っている。
彼女が表題曲のセンターを初めて務めた「僕は僕を好きになる」という楽曲の一節に、「ノートの上 書いてごらん」というフレーズがある。
センターである彼女の背中を同期の梅澤美波・久保史緒里が後押しするような振り付けで彼女が曲の終盤にセンターに戻る形になる振り付けが付けられている。
なぜここでその話をしたか。
今なら夢を語ろうが、まだ妄想が現実になるチャンスだってある。
卒業シングルとなる35枚目シングル。これを書いている時点でまだフォーメーションのみが明かされている状態だが、乃木坂に残る3期生11人が3列目6人・センター含む1列目に5人と並ぶ形となっている。
かつての卒業曲だった「最後のTight Hug」や「帰り道は遠回りしたくなる」と入った楽曲には、卒業するメンバーとその同期のメンバーの絡みが印象的な振り付けが付けられている。
卒業曲という流れをなぞるなら、贅沢ながらもその系譜に沿うような振り付けが見られると良いなあというのは願いとしてはある。
まだ全容が明らかになっていない今でもわかるのは、これから彼女が卒業する5月まで、これまでに経験したことない思いや、出来事や、その他色々が待っていると思っている。
冒頭の話で10年前想像していなかった未来に来たなんて話をしたが、これからの3ヶ月弱ですらそのレベルで色々ある3ヶ月になりそうな予感しかしない。
「三番目の風」の一節を借りるなら、まさしく「観測史上最大風速」が来る予感がしている。
だからこそ、今はただもう、その観測史上最大風速の風を受け止める事にただただ思いを馳せ心を構えておこうと思う。
幸いなことに、思いを伝える機会はすぐそこにある。まだ見たことのない新しい空を切り拓きに、私も足を進める事にしよう。
「ありがとう」と「さようなら」は来るべき日まで、まだとっておく。
令和6年2月21日 文責:シルキー