※本記事は開催中の「LAWSON presents 夏川椎菜3rd LIVE TOUR 2023to2024」の内容に触れています。ネタバレに多分に注意の上ご覧ください。
東京・立川。
三多摩の地に身を置くものにとっては一大都市であり花の街であったこの街。買い物・食事。足を運んだ回数は数多に登っていた。
その地にライブが出来るそこそこ大きい箱が出来たのは2020年。未曾有のコロナ禍を経てライブ開催ができるようになった頃から、ちょくちょくとそこそこ名前の通ったアーティストのライブも開催されるようになってきた。
足繁く通う、通っているこの街でライブを堪能できるというのは本当に嬉しい事だった。実際、この地で刻んだ思い出も確かに残っている。
ただ、まだ足りないピースはあった。
「声出し不可」というリミッターがかかったまま、このハコとの付き合いが続いていた。だが今年、ついにそのリミッターを外せる世の中に戻り、いよいよ本領発揮という時が来た中で、その機会はやってくる。
ミュージックレイン所属ソロアーティストの聖地・中野サンプラザ回収で開いた東京開催枠。ともすれば同規模の箱がターゲットになり得るところで、立川に御鉢が回ってきた。
御鉢の中身は夏川椎菜嬢。
前回の2ndライブツアーでは声出し不可のリミッターはあれどそれを感じさせないほどの熱いステージをバンド隊「ヒヨコ労働組合」と共に繰り広げたのが新しいナンスである。否が応でも期待の高まる中、いよいよ公演の日がやってきた。
終わってみれば地元、推し、そして声出しOKでフルスロットル可でぶちかませたライブ、結論盛大に羽根を生やし跳ねて盛り上がった公演だった。というわけで前置き的なところが長くなってしまったが、以下セトリを反芻しつつ印象的なポイント等々を振り返っていこうと思う。
ライブ本編は開幕ブロックの畳みかけが印象的。
開幕をアルバムのアンセムで始めていく構成、これは前回もそうだったけど予想通りの「メイクストロボノイズ!!」スタート。
アンコールもこれで締めたわけだが、終わってみるとこれなかなかちゃんと歌詞読んでないとコールしんどいやつ。耳覚えで暗唱で乗り切った感じだったが、これはまた「覚えた方が絶対楽しいコール曲」の類ですね…
それだけに逆に2曲目「エイリアンサークル」がコールが簡単に聞こえた気がする。こっちは歌詞を追っかけでやればなんとかなるので…
3曲目「クラクリトルプライド」前は前回のヒヨコ群宣誓に似た口上スタート。
覚えてる限りだと、
「日常のストレスやなんやらをモンスターにしてきたかー!!!」
「そのモンスターを解き放って楽しむ準備できてるかー!!!」
この煽りでボルテージ上げに行ってからの「クラクトリトルプライド」へ。このあたりは声出せなかったPre2nd→2ndツアーリベンジ感があったような。そしてまたコール出来る事によって魅力が増した気がするし、ラスサビみんなで大合唱がとてもいい…
MCでは1日目は朝ご飯の話になり、その流れでナンスが頼んだスタバアレンジの話に。自称「メンタルナメクジ」ナンスはスタバアプリのモバイルオーダーを愛用しており、この日の朝に色々カスタマイズしたら結果的にホットミルクになった話を披露。
2日目は立川とナンスのご縁の話。ナンスの祖父母宅が立川にいるという話から、聖地3つを紹介する流れに。
多摩民は納得のラインナップだったけど、果たしてこれ都内民と他県民は理解できただろうか…w
2日目はその流れでバンド隊「ヒヨコ労働組合」の学生時代の思い出話の流れにも。
本編の話に戻る。
中盤、印象に残ったのは「ササクレ」。
本人曰く「人と自分を比べまくったときの気持ちを振り返って歌詞を書いた」と語るように、バラードでありつつもどこか魂を強くぶつけて歌う感じ。そしてそれはナンちゃんだけでなく「ヒヨコ労働組合」のみなさんも同じように演奏に魂をぶつけていた感じがした。
新曲で行くと、「I Can Bleah」が印象的。「まだ足りない」の印象的な節をラスト前にピッチ挙げて5回くらい繰り返してた気がする。で、それに乗せてみんなでタテ乗り。
これカロリー使うけどめちゃくちゃ楽しかった。
これに続く「ユエニ」と合わせてタテ乗りメドレーが完成されてた気がする。
本編は「ラフセカンド」で締めた通りアルバム「ケーブルサラダ」曲中心構成も、アンコール1曲目は2日間とも「ボクはゾンビ」固定。今回の衣装がライブタイトル「ケーブルモンスター」意識でモコモコでひとつお化け感ある中で「ゾンビはやりたい」という本人希望での披露。
そしてMCを挟んでの2曲目が変動枠。これもやっぱり印象的。
1日目「ハレノバテイクオーバー」、2日目「アンチテーゼ」。
2ndアルバム曲だけにソロで声出しアリでは初披露、あまりにもデカかったし楽しかった。
そして最後は先にも書いた通り「メイクストロボノイズ!!」で〆。
この同じ曲で始まり同じ曲で終わる構成、アルバム引っさげのツアーとしてはなかなかにい〆方なのではと思った。
12月の立川、開場時の時点で吹き降ろす寒風が体を包んでいたが、終わった後は半袖でも暑いくらいだった(笑)。
ジャンプ上等の現場はこれまでも何回か見てきたが、ナンスのライブにおいてはファン達を指し称される「ヒヨコ群」のヒヨコどころか鳥のごとく通常の数倍高く飛んでぶち上がれる現場だと思っている。まあそれ故に終わった後における足への疲労度も半端ないし汗もやばかったのだけど、幸せな部類の疲労だと思う。
さて次…ナンスは神奈川公演1月ね…これ行きたくなるやつですね…